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ホームスクーリングって、ユダヤ式教育法
 ーーー聖書が教える教育の原点

チアにっぽん代表
稲葉寛夫

プロフィール

NHK ディレクターを経て、フラー神学校を卒業。2000年5月から「チアにっぽん(チャーチ&ホームスクーリングを進める会)」を展開。

ロサンゼルスに在住し、プロデューサーを務めるハリウッド発の映画「新ジーザス」で、2008年の公開をめざしている。

 

全国チャーチ&ホームスクーリングセミナーの旭川会場で、こんなやりとりがありました。
「ホームスクーリングはアメリカのマネなのではないですか。ほかは納得できたが、そこがひっかかります」
質問してくださった札幌の獣医師の北村龍司さんは、自称、「国粋主義者じゃないかと言われるぐらい、日本が大好きだ」という方です。その北村さんからの、「ホームスクーリングは、アメリカで現在、200万人を超えて拡がっている」との状況から、逆に反発をもった質問でした。

「いいえ。これは、聖書的教育です。ヘブル的教育なんです。集団に教えるスタイルは、ギリシア的なものです。親や祖父母、共同体で教えていくホームスクーリングのルーツは、ユダヤのお父さん、お母さんが行った教育方法です。それを今に復活させたものです。」そして、その根拠として聖書の申命記から話しました。結論として、そのとき北村さんは、「ああそうか」と納得したのだそうです。

最も大切な命令

 今ほど、このユダヤ的、あるいは、教育の原点である聖書的教育の根本に立ち返る、緊急の必要があるときはありません。子どもたちの魂が、天国に行くか、地獄にいくか、かかっているからです。

 現代は、子どもたちに愛や信仰を伝えることがますます難しくなっています。かつては、親が自分のご飯を減らして子どもたちに食べさせることで愛が伝わったといいます。物質的に満たされた今、そのような方法では愛は伝わりません。

「みことばの飢饉」の時代でもあります。この百年、教育・学校のシステムは、あたかも聖書と関係ないかのごとくに存在し、特に問題視されずに浸透してきました。それは、現代のイスラエルにおいてもそうでしょう。そして今、多くのクリスチャンの子どもたちが親子のきずなを失い、信仰をも失っています。

 こうしたなか、日本の未来がかかっている次世代の教育に心を痛め、立ち上がる方々が増えています。チアにっぽんが、家族・教会を応援する働きをスタートし、今年で7年目を迎えます。家族と教育の聖書への回復を目指すチャーチ&ホームスクーリングは、キリストの命令に喜んで従うムーブメントです。ユダヤ人を支えた教育の根源、創造主の命令に立ち返る働きが日本で静かに進んでいます。これまでのコンベンション、セミナーなどの参加者は、延べ一万人。全国で約三千家族の皆さんが、チャーチ&ホームスクーラーやその予備軍として立ち上がっておられます。

 
 このムーブメントは、聖書が教える家族・教育の原点に立ち返ろうというものです。聖書はどのように教育せよと命じているのでしょうか。申命記の6章に、教育についての主の命令があります。イエス様が、後に「最も大切な命令は何か」と問われた時に引用された個所です。ここに、私たちが立ち返るべき教育の原点、聖書的な教育の原点があります。

親に責任が託された、「学校任せ」ではない

主の教育の原点、それは、学校任せではなく、親に責任が与えられていること。親はその自覚にたって、意識的に行動し、祖父母やクリスチャンたちが、そうした聖書的教育に立ち返ることを助けるよう、明確に記されています。

 聖書は、命じます。
「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。……これらのことばを、あなたの心に刻みなさい」(6章5〜6節)。神はこのことをまず、親や祖父母に向かって命じられました(2節)。「学校任せ」ではなく、親です。そして、その親を支える祖父母や教会です。その親や祖父母自身が、心、精神、力を尽くして主を恐れ、愛することを実践し、それを子どもに教育するのです。

お説教ではなく、親の模範

子どもは親の鏡です。まず、親自身が模範となり、主を愛し、恐れるように、と命じられています。教育の原点は、神とそのみことばに対する親の姿勢にある、ということです。

 何を語るか、「お説教」ではなく、「本質・実行」です。「聖書の言う通り、お母さんがご主人を尊敬し、従っていったら、ご主人がキリストが教会を愛したように、妻を愛するなら、子どもは親に従いますよ」そんなアドバイスから、多くの方々がホームスクーリングを始め、悔い改め、祈りながら実践し、祝福されています。

よく教え込みなさい(申命記 6:7) ― 繰り返し教え込む

 聖書は、親の姿勢を正した後で、子どもたちへの教育方法について命じます。「これをあなたの子どもたちによく教え込みなさい」(6章7節)。皆さんは子どもたちに、主を愛し、恐れることを家庭や教会学校で教えているでしょう。しかし聖書は、十回または二十回教えればいい、とは言っていません。「よく教え込みなさい」。つまり、繰り返し繰り返し教え続けよ、と命じています。ユダヤの民が離散していく歴史のなかで、地理的に離され、異邦人の全く異なる文明の中で生活しました。その中で、ユダヤ人の特異価値観を継承し続けた理由の一つには、この教育法がかかせませんでした。(もちろん、主の御手の中で。)

多くのユダヤ人たちは、異邦人の学校任せにはせず、親や祖父母が子や孫に、聖書の教え通り、繰り返し、繰り返し、その信念と情報を熱心に教え込み続けたわけです。日本という聖書を軽んじる風潮の中、また、モラルが急速に崩壊していく、現代社会の中で、主を恐れ愛することを繰り返し「よく教え込みなさい」という、この聖書の基本命令をないがしろにすべきでしょうか。

24時間、主を恐れ、愛することを教える ― 日曜礼拝だけではない

いつ、教えるべきか、聖書は具体的に示してくれています。「あなたが家にすわっているときも、道を歩くときも、寝るときも、起きるときも、これを唱えなさい」(6章7節)。つまり二十四時間、主を恐れ、愛することを教え込みなさい、というのです。これが聖書が命じる教育です。チャーチ&ホームスクーリングは、その基本、いわば、ユダヤ、聖書的な教育の原点に立ち返る教育なのです。

形よりも本質を ー 週2時間からできるチャーチ&ホームスクーリング

私たちチアとしては、その原点に立ち返る家族、教会の皆さんを応援しています。文字通り、ホームスクーリングに踏み出す人々、教会でのスクール形式で支えていこうというチャーチスクール、まだ、諸事情で踏み出せなくても、週2時間からのチャーチ&ホームスクーラーたち、、、形はこだわりません。週2時間からのチャーチ&ホームスクーリングとは、たとえば、土曜日の2時間を特別に親と子の学び、キャッチボールからでもいいから始めて行こう、主を恐れ、愛する教育を学校任せにせずに、親が責任を持ち、祖父母や教会がそれを助ける意識をもって始めよう!その応援をしています。

父のこころを子に向け、子のこころを父に向けて(マラキ 4:6)アメリカのマネじゃないと聞いて納得した獣医師、北村さんは、その後、長女夏葉ちゃんとのホームスクーリング、3年目を迎えています。(詳細は、チアマガジン15号「進化論からの解放、、、子どもたちにどう教えるか」北村龍司さん著、またはcheajapan.com)全国のチャーチ&ホームスクーラーたちはこれらの緊急かつ確かな目的を持ち、勇気をもって犠牲と忍耐と勝利の中を進んでいます。「終末の時の近い今、聖書はいいます。。「主の大いなる恐ろしい日が来る前に、預言者エリヤをあなたがたに遣わす。彼は、父のこころを子に向けさせ、子のこころをその父に向けさせる」(マラキ書4章5,6節)。聖霊の導きの中、このように今、主にあって立ち上がる方々が増えています。三世代、五世代後の祝福をもたらす歩みです。ユダヤ、聖書の原点に立ち返る教育。足りない自分を思い、主に悔い改めつつですが、主の憐れみの中で一歩一歩、勝利の歩みをさせていただきたい、と祈っています。